Sig’s Book Diary

関心本の収集

『家守綺譚』

original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/4322f00bc19d3d2b9886f24c6bf1dd67
梨木 香歩、2004、『家守綺譚』、新潮社 (新潮文庫)

明治のころ(らしい)の京都は疏水かいわいに亡くなった友人の旧宅に住まうことになった作家の不思議な霊体験にまつわる短編連作である。短編のタイトルには植物の名前がつけられている。霊として現れる友人や庭のサルスベリや居着いてしまった野犬のゴロー、隣家の主婦、山の和尚さん、はたまた、狸や狐、小鬼などの登場人物も違和感なく、ついつい、引き込まれてしまう。しばらくは、この著者の作品を読んでみようか。
この著者の作品を読むのは初めてで、しばらく前に書店で手にとって購入したもののしばらく忘れていた。読み始めると、一気に(といって、寝本なので数日はかかっているが)読んでしまった。一夜などはついつい、寝そびれるほどであった。

家守綺譚 (新潮文庫)

家守綺譚 (新潮文庫)