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『ツイッター 140文字が世界を変える』

コグレ マサト,いしたに まさき、2009、『ツイッター 140文字が世界を変える』、毎日コミュニケーションズ (マイコミ新書)

先日の『Twitter社会論』がTwitterの社会的な意味を書いているのに対して、本書は、Twitterのショートヒストリーと利用方法やノウハウを記載している。「Twitter福音書」とでもいうべき書である。本書の著者のひとりでエヴァンジェリストとでもいうべきコグレマサトさんは、ブログ「ネタフル」を長くフォローしているので、そこをご縁に本書の事を知った。
本書にも繰り返し書かれていることだが、Twitterは「◯◯しなければならない」という縛りが、140文字という文字制限以外非常に少なく、APIも公開されていて、様々なサービスがあって、潜在的な可能性が沢山ある。その意味では、今後ますます広がっていくのだろう。5−6年前のブログもまた、最初はほそぼそとしたものだったが、今やインターネット利用の一大勢力となっている。

アメリカで生まれたTwitter(もちろんブログもそうだが)について、文化差があるという指摘は興味深い。俳句や短歌といった文字制限を持つ文芸の歴史が日本にはあること、また、漢字があって表意文字が意味範囲を拡大していることがそれで、日本人には受け入れられやすいと言えよう。文字コードと文字のことを考え合わせても、これは、確かに長所である。同じ文字数制限だと、断然、情報量が多くなるのが日本の文字だ。さらに、中国語の方が情報量が多いことになるし、中国にも文字制限の文芸の歴史がある。中国は現在は、Twitterが禁止されているとか聞く(政治的な理由によるらしい)が、もし解禁されたら(そんなことがあるかな)、これまた、別の意味での文化革命ということになるかもしれない。

ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)

ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)