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『Twitter社会論:新たなリアルタイム・ウェブの潮流』

津田 大介、2009、『Twitter社会論:新たなリアルタイム・ウェブの潮流』、洋泉社 (新書y)

tsudaる」という流行語?のもとを作り出した著者による「Twitter論」。「tsudaる」とは、会議などの進行をリアルタイムでTwitterに書き込んでいくという手法で、本書のサブタイトルの「リアルタイム・ウェブ」の真骨頂を明示したものといえるだろう。

私も、著者のTwitterについての考え(本書を読んで欲しい)と同様にリアルタイム性というのが、重要であると思う。ブログのようにたくさん書こうと思うとかけてしまうメディアだと、一呼吸遅れてしまう。しかし、140文字に限られているTwitterは、その制約ゆえにかえってリアルタイム性を増すことになる。リアルタイムであることは、ジャーナリズムの速報性と直結するだろう。つまり、これまでプロ(意識と技術を持った人というほどの意味)の領域であったジャーナリズムの敷居が下がったということだ。また、リアルな情報を共有することを通じて、政治との親和性も高くなるだろう。オバマ大統領の例を挙げるまでもない。
携帯電話にカメラがつくことによって、だれしもが報道写真家になれるようになったのだが、Twitterは写真も貼付できるけれど、文字を使ったジャーナリズムにも新しい道を開く可能性がある。140文字に収めるために、削ったり入れ替えたり、結構、推敲を必要とすることもわかってきた。
ただ、いまのところ、Twitterは大きなブームにはなっていないと思う。社会現象としては、ブームになった観があるけれど、Twitterユーザには年齢や性別に偏りがあるように見える。おそらく、Tweetsたちの職業も、偏りがあるだろう。たとえば、学生は、あまり知らない。携帯電話でアクセスしようとして結構面倒らしい。ゼミで勧めてみて、何人かがやり始めたのだけれど、かれらがどのぐらいで飽き始めるか、いま、観察しているところだ。彼ら世代でブレークしたら、たぶん、本物のブームになるだろう。でも、どのように使われていくのか、ちょっと注目ではある。

わたしは、Twitterに登録したのは、2007年11月末のことで、結構はやい登録者だったのだと思う。たぶん、ネットニュースでみつけて、じゃあ、と思って登録したのだろう。でも、どう使おう、という感じだった。次に、ひょっとしてと思ったのが、2008年4月で、俳句を書いてみようと思った。推敲を重ねるのが大事だけれど、思いついた句をさっと書いておくというのは、よいとおもえた。その連想で、連句ができないかと考えた。2006-7年のころ、お師匠さまとGoogleDocs(最初は、違う名前だった)の文書をシェアして、句を連ねた。Twitterと俳句/連句という連想は、これは、やっぱり無理だった。俳句は、推敲が大事だ。とっさで出てくる句を書き留めるなどというのは、達人の技だろう。
そして、長く放置した。再開したのが2009年9月だった。これは、ひょなことでTwitterFeedというサービスを見つけたことによっている(http://twitterfeed.com/)。ようするに、TwitterをBlogのまとめサイトにしようというものだ。これは、面白いと思った。逆に、BlogにもTweetsのフィードを掲載することにした。これで、マイブームに火がついた。
携帯で書き込んでいたのだが、物足りなくなって、10月末にiPhoneを買った。たぶん、しばらくは、この調子で書き続けることになるのだろうと思う。

Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)

Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)