Sig’s Book Diary

関心本の収集

『本覚坊遺文』

original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/d45ff36b45cda32089e7e7721eb13ce7
井上 靖、2009、『本覚坊遺文』、講談社 (講談社文芸文庫)

利休の弟子である本覚坊がのこした、利休の自決のち、関係者を訪ねて利休自決の謎を納得しようと遍歴を重ねた手記という体裁をとり、侘び寂びの利休の茶道、あるいは、侘び数寄の道をたずねた。本覚坊は実在の人物だそうだが、「遺文」なるものは存在しないそうで、本書は、晩年の著者の侘び寂び観、あるいは、利休観、さらには、本人の死生観を表したもののようである。

本覚坊遺文 (講談社文芸文庫)

本覚坊遺文 (講談社文芸文庫)