Sig’s Book Diary

関心本の収集

[映画][読書と夕食]DVD『變臉(へんめん)』
original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/8d42a4555854fc245a122ceb2c5a0e45

いつだったか、映画館で『變臉(へんめん)~この櫂に手をそえて~』を見たことがあって、その後、NHK衛星劇場で放映されてVHSで録画していた。最近、また見てみようと、ひょっとしてDVDがでていないかと探したが、日本では販売されていないのか、YESASIAというサイト(日本語)で見つけて、輸入することにした。けれど、中国語版で英語の字幕というなかなかチャレンジングな版ではある。

YESASIA: 變臉 (DVD)(MA) DVD - 朱旭(チュー・シュウ), 呉天明 (ウー・ティエンミン) - 香港映画:http://www.yesasia.com/global/%E8%AE%8A%E8%87%89-dvd-ma/1001801808-0-0-0-ja/info.html

久しぶりに見たのだが、なかなかよかった。
仏教観が色濃くでているストーリーで、映画のシーンには、川岸にある岸壁の巨大な大仏像(楽山大仏http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B3%A8%E7%9C%89%E5%B1%B1%E3%81%A8%E6%A5%BD%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E4%BB%8F)が、主人公が祈りを捧げるシーンなどで、繰り返し登場する。縁とか、業とかについて、庶民の生活の中で描かれている。また、秘伝の芸を息子に伝えなければならないという老芸人の思いや、芸についてのこだわりも興味深いのだが、同時に秘芸の伝承は男子を通じた一子相伝であるという考えが、物語の終わりには大きく変わっていく、という筋書きや、演劇で演じられるシーンを再現して人の心を打つという、生活と演劇の関わりの持つ意味など、たくさんの要素がはいっていて、とてもいい映画だ。

タイトルバックにも流れるのだが、老芸人が伝えようとした「變臉」という芸は、「川劇」(四川省)で演じられるらしい。ググってみたらでてきたのでリンクを残しておく。

四川省の「川劇(せんげき)」を楽しむ:http://shaw.fan-site.net/photograph/photo/sisen_travel/seiti_sengeki/seito_sengeki.html