Sig’s Book Diary

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ABC ドキュメンタリー「Air Australia」

original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/64c50ad7a47bd84c524bb7ebf08809a0

機内のオンディマンドで簏で見たのは、ABCのドキュメンタリーで3回シリーズだった「Air Australia」。オーストラリアの民間航空の歴史が良くわかった。

オーストラリアの国内線は、1984年にオーストラリアにいった時は,TAAとAnsettだった。やがて、TAAはQantasに吸収されたので QantasとAnsettの組み合せとなった。しかし、Ansettが倒産して、Qantasが一社残り、一部の路線にVirginが入っているのが現状である。現在の一社体制になってからは違うが、二社のときは、いつも同じ時間に(もちろん同時ではなく、管制上、どちらかが早くなるが)同じ都市にむけての航空路線があるのである。これの理由が良くわからなかった。これは、戦後の労働党の時期に、政治的に決まったらしい。

いずれにしても、いくつかの疑問がこのドキュメンタリーで良くわかった。

キーワードは、戦争、若者、ビジネス、政治、リンドバーグ、キングスフォード・スミス、航空界の記録、距離の暴虐。

第一次大戦のヨーロッパでの航空戦で活躍したフィッシュ、マクギネスらは、戦後、オーストラリアに戻り、広大なオーストラリアの探検や郵便路線の開発でしのぎを削る。
また、孤立した大陸であるオーストラリアとヨーロッパをつなぐ航空路の確立が課題であった。航空会社の長距離路線は植民地と無縁ではない。世界最古の航空会社のKLMについて、世界で二番目に古い民間航空会社として、クイーンズランドに設立はQantasである。また、世界に類を見ないフライング・ドクターに期待を供給したのもQantasである。こちらは、国営会社をへて、現在の国家が株の過半を握る航空会社となる。
一方、後にAnsettにつながるANAがヴィクトリアに設立され、こちらは、民間航空会社の道を歩む。

リンドバーグが最初の大西洋単独横断なら、キングスフォード・スミスは、「Southern Cross」号によるカリフォルニアーハワイ―フィジーブリスベーンルートでの長距離飛行を行い、さらには、1930年には単独でのロンドンーオーストラリア間単独飛行をおこなう。彼は、1938年にやはり、記録飛行の中でビルマ沖で行方不明となるが、かれは、"Smithy"の名で知られ、現在のシドニー空港の正式名称は「Kingsford-Smith International Airport」である。

ANA: Australian National Airlines
TAA: Trans Australia Airways
Qantas: Queensland and Northern Territory Aerial Services
Ansett: Ansett (創設者のひとり、Reginald Ansettの名にちなむ)

ABCドキュメンタリー:50分3本
May 31, 2007: Air Australia: Canvas and Sticks
June 7, 2007: Air Australia: Australia's Own
June 14, 2007: Australia: War in Suit
http://www.abc.net.au/tv/documentaries/programs/title_A.htm

カンタス航空の歴史:
http://www.qantas.com.au/international/jp/about_qantas/history.html
オーストラリアの航空事情: http://www.australia.or.jp/gaiyou/japanese_resources/pdf/02_travel.pdf
Australian Aviation: http://www.cultureandrecreation.gov.au/articles/aviation/
Kingsford-Smith: http://www.culture.gov.au/articles/kingsfordsmith/
Technology in Australia 1788-1988: Aviation: http://www.austehc.unimelb.edu.au/tia/496.html
2008-03-24 16:23:16 | 映画/TV/DVD | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )