Sig’s Book Diary

関心本の収集

『歩く人―あなたへのやすまり波』

original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/a34109f209c2629e353dc47b2aa262d1

金藤櫂、2007、『歩く人―あなたへのやすまり波』、丸善プラネット

著者と20年以上前たった一度、ご夫妻おそろいのとき、お会いしたことがある。何か気になるお二人で、以来、季節のたよりを続けていた。
本を出したとお知らせを受けて、ようやく手に入れた。また、機会があったらおあいたいものだ。個展も何度もお知らせをいただいていたのだが、一度もいけていない。

鉛筆を使ったモノトーンな絵と詩の一冊である。モノトーンながら不思議な色彩を感じる。特に、「色」題されたもの。ぜひ本を手に取ってご覧を!

また、「癒し」という詩を抜き書きしておく。


癒し

人は自分で癒すことができないのかも知れない
ほかの生きものは自ら癒せるのだろう
だから人は美しいものを眺め、美しいものを味わい、
美しいもので演出する
自分を癒せるのは自分以外の他人だけであること
それを本能で知っているから、他人に関係を求め未知の領域に挑み続ける
たとえ自分が傷つくことがあっても、人とつながっていく
そのなかでしか、癒せない
だから人間は、一人では生きていけないのだろう

歩く人―あなたへのやすまり波

歩く人―あなたへのやすまり波