Sig’s Book Diary

関心本の収集

『エンジェル・エンジェル・エンジェル』

梨木香歩、2004、『エンジェル・エンジェル・エンジェル』、新潮社 (新潮文庫)

熱帯魚を飼い、カフェイン中毒の少女、母方の祖母の夜中の世話も買って出ている。エンジェルフィッシュとネオンテトラ、これは、無理スジの飼育だと思うが、案の定、エンジェルはテトラを突っついて殺していく。本書のスジは二本立て、少女の祖母の少女の頃のストーリーと、少女のストーリーが交錯する。エンジェルの殺しと、熱帯魚の飼育という全権をにぎった少女、祖母の少女の頃の思いでこれらのストーリーがあやなして物語を複雑にする。
まずはお読みあれだが、少女の成長と人の生と死、飼育という生命をにぎった行為、著者の語りかけるどの部分が訴えかけてくるのか。

エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)

エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)