Sig’s Book Diary

関心本の収集

電子カルテなどの病院業務の電子化 つづき

original: http://sigs-view.blogspot.com/2009/03/blog-post_27.html
MRI体験の続きである。

なんで、MRIをとるということになったのかというと、そもそも、目がかすむとか言って眼科にいったら、左目の動きと右目の動きがずれている(左が遅れてついてくる)ということになって、生まれつきな
らしょうがないが、もし、頭の中に何かあると、つまりは、腫瘍とか動脈瘤といかが目の働きをコントロールしている外眼筋にさわったりしていないか、精密検査をしてもらってくれというので、紹介状をくれた訳である。
実は、わたしは、閉所恐怖症のきらいがあって、たとえば、せまいところ、トンネル(車で通るものは大丈夫)や洞窟(鍾乳洞など)にはいると、次第に呼吸が荒くなって、いわゆる過換気になって息苦しくなってくるのである。そして、冷たい汗がどっとでてくる。いちどは、オーストラリアへの航空便の夜間飛行で、うとうととして目を覚ますと、機内がとても暗くなっていて、一気に閉所恐怖症が爆発したことがある。息苦しくなって、いてもたってもいらずに、トイレに飛び込んで、明るいところにはいって安心した(機内のトイレは狭いのにね)。MRIは狭いところに入れられるというし、事前の問診票には、「閉所恐怖症はありますか」とさらりと書かれていて、「はい、いいえ」を記入する。もちろん。「はい」である。
だから、本当はMRIなんて、やりたくなかったのだ。始まる頃にはもうそろそろ、ドキドキがはじまっていて、平静を装っていたけれど、内心、「ぎゃー」なんて叫び始めたり、過換気で気が遠くなったらどうしようと恐れていた。さて、台に横たわって、検査員の先生は、簡単に「狭いところだめなんですね」といいはなち、「大丈夫ですよ」なんてことをいわずに、ゴムボールのようなものをわたし、もし何かあったら握ってくださいね、なんていう。よけいにドキドキし始めた。
いやいや、恐怖の10分でしたよ!この年で涙しながら怖いなんて、ボールを握っちゃうというのも恐怖だし・・・。不規則に変化する轟音に耐えて、だんだん呼吸が荒くなってくるのを、落ち着け落ち着けと語りかけながら。

それで、今日、診断結果を聞きにいってきた。前回に触れたように、まず、診察券を「再来患者受付機」にいれると、本日の受診番号と場所が記載されたA4用紙が印刷されてくる。待合室でしばらく待っていると自分の番号がモニタに表示されて、いよいよ順番である。診察室に入ると、パソコンのそれとは別のモニタにすでに、MRI画像が表示されている。担当医は、くるくると画像を動かしながら、説明をしてくれる。それ以外に、握りこぶしより少し大きめの人体頭部の模型が用意してあり、MRI画像がどの辺りであるのかを示してくれる。脳のスライスを何枚か切り替えながら、脳幹から眼球に向かう神経に接する部分には腫瘍は見当たらないとのこと。さらに、今度は動脈の画像に切り替えられる。これは、立体画像で脳内の動脈の形が映されている。左右対称という訳ではなく、結構ぐねぐねと曲がりくねっていることもわかる。これを見せておいて、動脈瘤の所見もないとのことである。
結論としては、MRIによる画像診断では、原因はわからないということで、とりあえずは、日常的に障害が起こらなければ、診療は終わりにしてよいとのことであった。紹介状でこの病院にまわされてきたので、先方には、こちらから診断結果を報告していくということで、とりあえず、無罪放免ということになった。