Sig’s Book Diary

関心本の収集

国立国際美術館「エミリー・ウングワレー展」

original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/111d88f9e512888632420542a370b636

国立国際美術館エミリー・ウングワレー展」のオープニング・セレモニーに招かれたので、いってきた。

エミリーの天才は国際的な美術市場ではかなりの評価となっているが、日本ではどうかといったところか。4月まで大阪の国立国際美術館で開催された後、国立新美術館で巡回展が行われるようである。

エミリーの作品は、昨年早くのサザビーズのオークションで日本円にして1億円の値付けがあった事でも知られ、エミリーは、アボリジニ絵画でも最高値の作家である。http://www.abc.net.au/news/items/200705/1931554.htm?nt

エミリー・ウングワレーは、1996年になくなったオーストラリア・アボリジニの作家で、80歳になってから彗星のようにアボリジニ絵画シーンに登場した。従来のドットペインティングと言われる中央砂漠のアボリジニ絵画に「スパゲティ」や太い絵筆を大胆に使った「ドット」で革新的な描画法をもたらした。とはいえ、彼女の出身のユートピア・コミュニティでの、インドネシアのバティック技法を用いたプリントの図柄は、エミリーの描画法の基盤を伺う事が出来る貴重な資料である。

抽象的に見える描法に現代絵画の視点が集まると想像されるが、しかし、アボリジニである彼女のコンテキストをなくしては、本質を知る事が出来ないように思われる。

国立国際美術館エミリー・ウングワレー展」:http://www.nmao.go.jp/index.html

本展覧会に関するリンク情報は、インデックスページから順次探索していただきたい。というのも、トップページからは、「javascript::」といった文字列を採取するだけである。何が何でも、トップページからのみアクセスさせたいらしい。逆にただ、例えば、Googleで「国立国際美術館 ウングワレー」のキーワードで検索すると、ダイレクトに本展の情報に到達する。末端ページからトップページに戻れないようなページレイアウトのありがちな落とし穴なのだが、本展の案内ページもそのようになっている。一貫性のないがリンクの張り方は、どうかとおもう。
その点、国立新美術館のウェッブページは、資料的な見地も加えて構築されているようである。
http://www.nact.jp/exhibition_special/2008/Utopia/index.html