Sig’s Book Diary

関心本の収集

日本の災害報道

ブログ時評さんも書いておられるが、日本での災害報道について首をかしげたくなる。ブログ時評さんの指摘は、NHKの国際テレビ放送がカバーしている放送エリアと報道内容の相違、つまりは、スマトラ島沖地震の際、「日本での津波の影響はありません」とコメントしたという点、さらに、スリランカ日本大使館の対応のひどさについても、コメントしておられた。彼らは、プロの仕事をしているのかと。
日本の事故や災害に関する報道は、日本人かどのような被害にあったかという観点に限定された報道のようである。はたして、それでいいのだろうか。日本関係者の状況は誰もが一刻も早く知りたいところではあるが、事実報道は、それだけにとどまってはならないはずである。日本の報道を見ている人々は、日本に居住しているとは限らないわけであるし、日本で起きたことに関しても、海外に発信するという意義も非常に大きいと思われる。報道内容をあらためる必要があるのではないか。
在外公館のあてにならないことは、ブログ時評さんの述べていることに限らない。イラクで人質になった人たちに対する対応についても、日本での「自己責任」の非難の嵐にかこつけて知らぬ顔を決め込むより、どういう状況であれ、日本人を守ることが重要であり、それができないことが課題であるという認識を持つ必要がある。まあ、現状では、あてにならないと思った方がいい(なんのためのパスポートか・・・)のだけれど。
確か、自己責任問題が吹き荒れていたとき、パウエルが人質になるような危険な状況に飛び込み現地支援をしようとする勇気ある若者がでたことを否定するようでは、その様な国の未来はないといった主旨を述べていたと記憶するが、在外公館は、突発事に際してこそ、まさに「自己責任」を果たすべきなのだろう。