Sig’s Book Diary

関心本の収集

電子カルテなどの病院業務の電子化

original: http://sigs-view.blogspot.com/2009/03/blog-post_26.html
最近、眼科でみえにくさを訴えたら、総合病院の神経内科で診察と検査を受けるようにいわれ、紹介状をもって近所にある「名古屋市立東部地域医療センター東市民病院」にいった。あまりこの手の総合病院にいったことがないので、いくつか気がついたことについて、メモを残しておく。
この病院は、建物は古いが、平成19年から電子カルテを導入し、病院内各所に無線LANのアクセスポイントが設置されていることがわかる。初診からの流れは、以下のようであった。
まず、紹介状があったので、「地域医療連携センター」のカウンターにいって、紹介状をわたし個人情報を記入した用紙を提出する。担当者が該当の心療科まで案内してくれる。そのときに、A4サイズの受診番号と受診先が書かれた用紙をフォルダーに入れてそれを持って呼ばれるまで待つように指示される。用紙の裏には病院内の心療科の見取り図が書かれている。
しばらく待って、診察室に案内される。医師のデスクにはパソコンがおかれていて、既に、わたしの「電子カルテ」のフォームが表示されている。問診がおこなわれ、簡単な検査がおこなわれる。医師は、その内容を記録していく。さらに、頭部のMRIをとるといって、その場で予約を入れる。さらに次の診療曜日時間の予約をしてくれる。そして、検査の説明があるのでしばらく待つようにとのことであった。
看護婦による検査についての説明を受け、終わると先の受診表がわたされ会計の窓口にいくようにという。会計窓口にいって、受診表をわたすと、バーコードリーダーを使って、担当者が情報を読み取る。診察券ができていて、自動支払機へのアクセスのためのバーコードの入った受付番号表をくれる。番号が表示されたら、自動支払機にいけという。自動支払機の所定場所ににバーコードを示すと、わたしの今日の受診内容のあらましが出て、金額が表示され、その金額を投入する。領収書が出てきて一日目が完了。要した時間は1時間あまり。実に早いという印象だ。
会計窓口の奥には5台ほどのパソコンに担当者が張り付いていて、作業しているようだが、一つ一つの作業に時間がかかるとは思えない。おそらく、レセプトの計算も自動化されているようにも思われる。
翌日(昨日のことだが)、MRIの予約時間の10分前にくるようにということで、病院に行く。「再来患者受付機」に診察券(これは、磁気カードになっている)を投入すると、受診表(受付番号と診察あるいは検査の場所が書かれている)が印刷されて出てくる。用意されているクリアフォルダに入れて、MRI室にく。受付で受診表を見せるとバーコードリーダーで情報を読み取り、名前を確認して、すぐにMRI室の待ち合いに入れてくれる。少し待ったが、10分ほどの検査が終わり、前日と同じく、会計窓口を経由して自動支払機での支払いが終わるまで、約1時間。これまたスムーズであった。
明後日、診療時間が予約されているので、この時間に出かけるとこれまた、スムースに受診できるのだろう。

Wikipedia によると、電子カルテについては、e-Japan構想の一環で、2001年12月に厚生労働省が策定した「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」で、「2006年度までに全国の400床以上の病院および全診療所の6割以上に電子カルテシステムの普及を図ること」が目標として掲げられた、とのことであるが、進んでいないとのこと。医師の入力の様子を見ていて、テキストで入力しているのだが、どのように情報を構造化して入力しているのか良くわからない。電子化することによって、紙媒体のカルテの保存が必要でなくなることは画期的ではあるが、せっかく電子化するのだから、たとえば、データベース化すれば、統計処理が可能になる訳で、そのためには、単にフルテキストで入力するだけでは、データベース化することはできないだろう。どのように処理しているのか、興味がある。