Sig’s Book Diary

関心本の収集

名古屋市美術館「北斎」展

original: http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/73159adf8131968f64d6e06836af84dd

レイト・フライデイの名古屋市美術館にいってきた。8時までという事で、7時少し前にはいったのだが、結構な人ごみだった。人の頭越しに見る事になったのだが、「富嶽三十六景」は比較的大きなサイズだが、ほかは小さく、また、色あせを防ぐためにライトダウンされているのでいささかつらい。それで、人の流れよりも少し速く移動して、後は図録で見ようと言う気になった。

ざっと見て、別段、北斎についてコメントする資格もないのだが、やはり、画法の多彩ぶりと長命の作家だけに数多くの作品が残されているという意味でも、ほかに例を見ない事がよくわかる。長崎のカピタンが依頼して北斎工房が制作した作品がヨーロッパに多く残されているとの事だが、なぜ、カピタンが北斎に依頼したのか。ほかにはいなかったのか、謎解きが欲しかった。シーボルトが残した著書の日本に関する図が北斎工房のパクリ臭いというのがわかって、これも興味深い事であった。
北斎の経歴のなかで、洋画をまねようとした時期があったようだが、逆に、言うまでもなく、北斎ら江戸の絵画にみられる表現方法(あるいは、構図)をヨーロッパの画家たちが取り入れていった事はよく知られていて、こうした事について、もっと知りたいものだ。

名古屋市美術館北斎」展:http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2007/hokusai/index.html